
息が止まる
2020年5月23日に一人の若い女性が22年の短い生涯を自らの手で絶ったのはあまりにも痛ましい出来事であった。

花は相変わらず陽気なお喋りに興じていた。視聴者の感想が気になって、ふとコメント欄に目を落とした時、「花が死んだなんて信じられない。嘘であってほしい」という書き込みを見て私は愕然とした。一瞬、息が止まった。
私は花のことをずっと案じていた。ついに起こってはならないことが起こってしまった。全身から血の気が引いた。
前触れ
木村花は恋愛リアリティードラマ「テラスハウス」(Netflix配信、フジテレビ放送)に出演していた。番組内の花の言動が視聴者の不興を買い、SNSで炎上が発生し、花は心身ともに傷ついていた。
人の不幸を利用して注目を集めようとするとは、なんと浅ましい人たちであろう。
社会の批判を浴びて、今では全ての動画が削除されているが、花が悲壮な決断をする前に、それらの動画は花の精神状態を極限まで蝕んでいた。
花は苦しい胸のうちを信頼する先輩レスラーのジャングル叫女(きょうな)に打ち明けた。叫女は必死に花を元気づけた。なんでもすぐに白黒つけたがる性格の花が早まった行動に出ることを叫女は恐れていた。
そして、それはあまりにも危険な状況と化していた・・・
東京ドームにも登場
木村花の訃報は上昇気流に乗っていたスターダムがいよいよ絶頂期を迎えようしている矢先に届いた。設立9周年を迎えたスターダムは自他共に認める女子プロ最大のメジャー団体に育っていた。

選ばれた4人の選手の中に花もいた。
2016年の3月にデビューして、キャリア4年にも満たない花はすでにスターダムのTOP4の一角を占めていたのである。
ユニットリーダーに
スターダムでは数人のレスラーで構成されるユニットを軸に興行が行われる。ユニット間の火花散る抗争はファンを熱狂させる。

木村花は大江戸隊を脱退して、新ユニット「トーキョー・サイバー・スクワッド」(TCS)を結成し、先輩レスラーを押しのけてリーダーになる大出世を遂げた。
(TCSのメンバー 右から二人目が花)
愛されるヒール
プロ野球ファンに支持球団があるように、スターダムのファンにも応援するユニットがある。木村花が率いるTCSは新興勢力ながらスターズに次ぐ人気があった。
ヒールとはいうものの、隠し持った凶器で相手を攻撃するような卑怯なプロレスを花は好まなかった。ラフファイトが主体というだけであり、特に目立った反則はしなかった。
花が率いるTCSは他の選手がベビーフェイス(善玉)寄りなのに、リーダーの花だけがヒールという奇妙なユニットであった。
恐らく花のお母さん(元レスラーの木村響子)が流血試合を売り物にしたヒールであったため、花もそういう位置付けになったものと思われる。
会社の意向でどのプロレス団体にも必ずヒール役のレスラーがいるが、花ほどファンに愛されたヒールはいない。
(左・木村花 右・木村響子)
木村花の魅力
花がヒールとしての才能を発揮したのはむしろリング外での言動であった。本当は礼儀正しいの人なのに、わざと行儀の悪い振る舞いをしていた。下の動画は花が亡くなる約2ヶ月前のもの。
(42分42秒に花登場 最後に机を揺らすイタズラ)
スターダムにはシンデレラトーナメントという春の祭典がある。選ばれた十数人の選手がトーナメント戦でぶつかり合い、一日で優勝者が決まる。
10分で勝敗が決しない場合は両者失格となるという変則ルールが採用されるため、試合数が減ることもあるが、決勝進出者は3連戦、4連戦を戦い抜かなければならない。
花は一回戦で団体エースの岩谷麻優と戦うことになった。上の動画は出場選手が意気込みを語る記者会見の模様である。
他の選手が短く抱負を語っているのに、花は長々とどうでもよいことを話し、しかも決意表明というよりは対戦相手の岩谷との楽しい対談のようになっている。

岩谷は花の生意気な態度を全く気にすることなく、敵対するユニットのリーダーであるにもかかわらず、レスラーによく見られる威圧的な言葉遣いをせず、花のことを「花ちゃん」と呼んでいる。
この光景が微笑ましいとファンの間で話題になった。二人とも実に可愛い。岩谷が素直な性格、天然系の可愛さであるのとは対照的に、花は少しひねくれていて、生意気なところに可愛さがある。
まさかこの二ヵ月後に悲劇が起こるとは、この時点で誰も予想していなかった。
嘱望されていた木村花の将来

岩谷はさすがにあぐらを組むことはなかったが、机の上の乗っかることまではつき合った。プロレスのことをよく知らない人には不快な光景かもしれないが、スターダムのファンはこういう花のひょうきんな行動に笑い、可愛さのあまり抱きしめたくなるほど花が好きになる。
花は面白いだけではなく、キャリアが浅いわりにはかなり強い。岩谷のような高度な技、華麗な技はできないが、強靭な肉体が売り物の花は肉弾戦を得意とし、殴り合い、蹴り合いのような泥臭いファイトになると本領を発揮する。
相手から強烈な攻撃を沢山食らっても、負けずに反撃して、最後はボロボロになりながらも勝つというのが花の試合の醍醐味であった。
特別ルールによって両者失格となったが、岩谷と引き分けた花の殊勲にファンは花が成長していることの確かな手応えを感じていた。試合後に岩谷も「今後、木村花とはライバルの関係になる」と後輩の急成長を称えていた。
遥かに格上であり、花にとっては雲の上の存在であった岩谷がついに花の実力を認めた。将来、花には大ブレークする期待がかかっていただけに、どうしてあんな馬鹿なことをしてしまったのかと悔やんでも悔やみ切れない。
体は頑強でも
気性は激しくても優しい人柄、わがままのように見えて人への思いやりに溢れた心・・・ファンは木村花の実像を見抜いていた。
炎上はとどまることがなかった。連日にわたって書き込まれる誹謗中傷は若い女性から生きる望みを少しずつ剥ぎ取っていった。
花は肉体は強靭でも、リングを降りればどこにでもいるような普通の女性であった。
「花は勝ち気そうで実はナイーブな女の子でした」
「私の誕生日(今月1日)には『まだまだ自粛が続くので、今度小川さん邸でご飯作らせて下さい!一緒に食べたいです』というLINEをくれた」
命の重み
木村花が悲壮な死を遂げた後、直前の状況を示す様々な事実が明るみに出た。

誰もいない事務所のドアの前に、花は愛猫の「からあげくん」(写真)を籠の中に入れてそっと置いた。
花のインスタグラムには、からあげくんとのツーショット写真に「愛してる、楽しく長生きしてね。ごめんね」と短文を添えた同日の投稿があった。
自分が死ねば、部屋の外から一歩も出られない猫も死んでしまう。花は信頼する上司、ロッシー小川に愛猫を託したのであった。
猫の命にまで心に留め、猫が死なずにすむように思いやった花が何故、自分の命を大切にできなかったのか、と。
仲間の努力も空しく

カイリはすぐにかつての上司、ロッシー小川とジャングル叫女(写真)に連絡をとった。叫女はすぐに家を飛び出し、花の自宅のマンションに急行したが間に合わなかった。
叫女はツイッターでこう述べている。
「数ヶ月できる限り花のそばにいました 辛かったね、苦しかったね、 私も一緒に闘った 少しでも命繋げられたかな 最期も声を掛け続けました… 無念でなりません。 綺麗な姿で送ってあげるからね 花の魂が安らいでいきますように 帰り道に見た今年の桜、、忘れないよ 来年はもっと綺麗な花が咲くのかな」
可愛がっていた後輩を失った叫女の茫然自失ぶりが伝わってくる。
若すぎた
政府による自粛要請がなければスターダムは興行が打てた。もし木村花が試合に出場できていれば、こんな悲劇は起こらなかったと思う。
何よりもリングで鬱憤晴らしができる。相手のレスラーをSNSで誹謗中傷を繰り返す陰湿な輩に見立てて叩きのめせばよい。
連日の誹謗中傷を耐えるのに22歳という年齢は若すぎた。
昔、森田公一とトップギャランというグループが『青春時代』という名曲をヒットさせたことがある。

人として地上で暮らす限り、如何に優れた人格者といえども、不注意な行動が他人から誤解を受けたりして、思いもかけぬ災難を招くことがある。世の中には理不尽なことが多く、それを避けて通れないのが人の世の宿命である。
しかし、人生経験を重ねるにつれて、人の精神は徐々にタフになっていく。
人は誰でも心の痛みに苛まれる。言葉の暴力で窒息寸前になることもある。しかし、痛みを重ね、痛みに慣れることが人を逞しくする。
未体験の衝撃に若者は弱い。それは失恋であったり、人との諍いであったり、誤解から生じる言われなき批判であったり、様々なものがあるが、見知らぬ不特定多数の人々から寄せられる非難の嵐は人生まだこれからと言える若い女性には残酷すぎた。
母親にも及んだ嫌がらせ
それらに対して響子は真正面から迎撃した。
「10年以上悪役やってきてねえ 炎上も怖くない 名前も知らない誰かの言うことなんか まったく 傷つかない 鋼鉄のメンタル!!! 性格も悪いし 良い母でもないけど すべてに対して 全力でやってきたことだけは 自分でわかってるから ただ多少腹はたつので すぐブロックします!」
裏目に出た母の反撃
事実、響子は全力投球の人生を歩んできた。インドネシア人の夫と離婚してからは極貧の生活に苦しんだ。電気や水道が止まったことも幾度もあった。
響子の強気の反論に腹を立てた人たちはますます花に攻撃を加えるようになった。
彼女は何一つ悪い事をしていない。非常識な連中を一喝しただけである。しかし、常識人の響子には非常識な人間の人の道を外れた行動までは読めなかった。
木村花のレスリングの素地
練習生になった花は頭の中で容易にシュミレーションができた。「相手がこういう動きをしてきた時、自分はこんな風にリアクションすればよい」ということが本能的にわかっていた。それが有利に働いた、と花はあるインタビューで述べている。
幻に終わった木村花の米進出
響子も体の故障に悩まされる前はかなりの実力者であった。男子レスラー相手に善戦できる数少ない女子レスラーであった。デスマッチで男子レスラーと流血戦を繰り広げたこともある。
そんな母親から生まれた花はサラブレッドなのである。
花は強さのみならず、響子にはなかったファンへの訴求力をも兼ね備えたレスラーになった。「記録に残る」のではなく「記憶に残る」レスラーの典型である。
花は日本を代表する女子レスラーになりつつあった。前出の宝城カイリや彼女より一年遅れでアメリカに転出した紫雷イオ(スターダムの元ナンバーワン選手・写真)のように将来はアメリカでブレークするのではないかとファンの間では囁かれていた。
スターダムはアメリカでも注目され、スターダムのYouTubeチャンネルで配信されている試合動画のコメント欄はいつも外国人の書き込みで埋め尽くされる。
アメリカのプロレス団体はスターダムの試合を絶えずチェックしていて、有望な選手をスカウトすることを虎視眈々と狙っている。
木村花は愛されていた
カイリが花のインスタの異変に気づいた頃、イオも同様に心配していた。アメリカ在住の二人の先輩レスラーが日本を離れてからも後輩の花の活躍を見守っていたのである。
カイリやイオがスターダムで戦っていた頃、花はまだ正式にスターダムに入団しておらず、他団体からの招聘レスラーという位置付けでスポット参戦していただけであった。
それにもかかわらず、カイリやイオが日本を離れてからも、花のSNSの更新を頻繁にチェックしていたというのは、花の人格が成せる業といえよう。
テラスハウスでの言動が発端でSNSが炎上し、「わがまま」、「自己中心的性格」と罵倒された花が実際にその通りの性格であれば、ここまで愛されるわけがない。
「愛されたかった人生でした」という文字を目にした時にやみかけていた私の涙が再び溢れ出した。
花の死はあまりにも衝撃的であった。テラスハウスという商業主義に偏りすぎた番組、SNSを炎上させた無責任な人々の書き込み、自粛期間が招いた一人ぼっちの状態などが絡み合って、一人の若い女性の命が尽きてしまったことを思うと花が不憫でならない。
リアリティーショーとは?
テラスハウスは「台本は一切なし。与えられるものはステキな家とステキな車だけ」という触れ込みで男女数人が大邸宅で共同生活を始める。
「作られたドラマでなくリアルなものである」とは言うが、少しでも賢い人は大半が演出と虚構であることを看破している。出演者に制作陣からの指示が出ることは想像に難くない。
出演者の意向を尊重しつつも、ストーリーをドラマティックに運ぶためには、制作陣によるなんらかの教唆が必要となる。
ただ単に成り行きに任せているだけであれば、毎回、エキサイティングな展開になるわけがない。
仮に制作陣による「強制」はないとしても、出演者はギャラをもらっている手前(ギャラが支払われていることは極秘事項)、よほどの事情がない限り、断ることは難しい。制作陣が示す指示が強制ではなくても、実質的には強制とほぼ変わらない。
アドリブの虚構
しかし、ストーリーの方向性を決める人物がいて、出演者にそれぞれのキャラクターと役割を与えるとなれば、大部分は出演者の意思やアドリブであっても、カメラに囲まれた状況の中での言動はフェイク以外のなにものでもない。
音楽番組では歌手がステージで歌う前に司会者からインタビューを受ける。本番前のリハーサルで司会者が「この新曲に賭ける意気込みを聞かせて下さい」と質問する。テレビ慣れしていない新人歌手ほど視聴者にとってはどうでもよいようなことを延々と語る。
ここで現場を取り仕切るディレクターが出てきて「答える時間は45秒以内。○○の話はカット。もう少し視聴者が喜ぶように、この曲のセールスポイントも話に含めて」などと指示を出す。
歌手は指示内容を頭に叩き込んだ上で本番に臨む。すでに練習済みの突っ込み質問にも本番では少し驚いたふりをして、笑ってみせたりもする。全てがやらせとまでは言わないが、制作陣の意向が色濃く反映された発言であり、全体の半分以上は演技と見てよい。
テラスハウスでも出演者がルームメイトだけがわかる隠語的な表現を使ったりすると、(視聴者が理解できないため)撮り直しが行われる。会話の順序を変える演出も頻繁にある。
視聴者が興ざめしないように、出演者には守秘義務を遵守する誓約が課せられているのであろう。
真相は謎に包まれているが、私は木村花がコスチューム事件で激怒したのは制作陣の指示、すなわち「やらせ」であると確信している。
虚像の自分が叩かれる苦しみ
「これは自分の本心とは違うんだ」という反論が契約上、出演者には許されないものと思われる。
木村花のコスチューム事件
花のSNSが炎上するきっかけとなったのは、いわゆるコスチューム事件というものであると言われるが、そのあらましだけ紹介しよう。
乾燥機で乾かした後に花のコスチュームが混じっていることにようやく気付いたが、普通の服と違ってデリケートな素材でできているため、縮み上がって使い物にならなくなってしまった。人気女子レスラーのコスチュームの大半は特注であり、一着10万円が相場である。
命の次に大切なコスチュームが使えなくなった花は荒れ狂い、小林に当たり散らした。自分にも非がありながら一方的に小林を断罪する花の態度やねちねちと小林を侮辱する発言が視聴者の怒りを誘発した。
疑われる過剰な演出
さっぱりした木村花の性格からして、いつまでも小林を恨み続けるとは考えにくい。
テラスハウスでは花の他に二人の女性が同居していた。如何にも性格の良さそうな女優志望のビビ、OL兼グラビアモデルでお嬢様タイプの吉田 夢(林ゆめ)がプロレスにたとえればベビーフェイスである。一人くらい「悪役」がいなければドラマが単調なものとなってしまう。皆が皆、仲良しこよしでは刺激的なドラマにはならない。
察するに、コスチューム事件という格好のネタを得た制作陣がチャンス到来とばかりに花に小林を激しく責め立てるように促したことは間違いない。リング外では鷹揚な性格の花がこれしきのことで激怒するとは思えない。
『冬のソナタ』のチェリンのような美人で少し性悪な悪役をスパイスとして活用しようと企んだ制作陣の思惑が見え隠れする。
ネタに飛びつく浅ましさ
テラスハウスで撮り直しが頻繁にあることは、すでに外部にも漏れている公然の秘密である。
これもどこまでがリアルでどこまでがフェイクなのかはっきりしないが、出演者が京都に旅行に行った時、フリーターで低収入の小林が旅行中に数千円の所持金しかなく、ケチくさい行動をとっていたことに花は失望した(ことになっている)。
それを境に花と小林のロマンスが終わる方向でストーリーが展開されていたため、直後に起こったコスチューム事件が格好のネタになったことは否めない。
番組制作の宿命
テラスハウスの制作過程の詳細は外部には漏れない。しかし、出演者に自由に行動させながらも、何かネタを見つけた時に演出に凝るのは間違いない。
演出の基本は人目を引く場面を効果的に作り出すことに尽きる。
お笑い番組で観衆のいないスタジオで収録されているにもかかわらず、頻繁に人工の笑い声が入るのはもはや当たり前になっている。他にも効果的なBGMを挿入したり、見所のない余計な部分を大幅にカットする技術が編集者の腕の見せ所となる。
しかし、視聴率を稼ぐためには仕方がないのであろう。テレビとはそういうものである。
リアリティーショーであっても多少の演出までは文句を言うべきではない。しかし、出演者の人格を損なうような演出は断じて許されない。
メディアは功罪相半ば
テレビに限らずメディアの報道というものは、社会を良くするために貢献する要素が半分、社会悪の元凶となる要素が半分である。
テラスハウスの制作陣には申し訳ないが、この番組は社会悪に貢献する割合が半分を超えているように思えてならない。
他人のプライバシーを覗き見したいという人間の心の中に潜む邪悪な願望に火をつけ、庶民には手の届かない大邸宅、高級車などを巧みに利用して視聴者の羨望をかきたて、高視聴率を狙う手法も卑劣である。
有名人というほどではないが、一般人よりは華麗な生活を送っている親しみやすいアイドルを作り上げ、羨望や嫉妬を生み出す手法も人間心理を悪用したものであろう。こんな番組が社会の発展に寄与するとは到底思えない。
そんな花のヒールとしての持ち味がテラスハウスの要所要所で発揮されていた。一度きりの暴言であれば、視聴者も大目に見たに違いない。
しかし、演技とはいえ、コンスタントに性悪な一面を出していたために、洞察力の欠けた視聴者は花が本当に悪人であると信じ込んでしまったようである。
そして、仕事には手を抜かない花が依頼者の求める水準以上のダイナミックな演技をしてしまったために悲劇が起こったとも考えられる。
パフォーマーとしての木村花
役者としての花のパフォーマンスと人目を引く演技には定評があった。

所属団体の承認を経ずに強引に退団、移籍という流れは物議を醸した。「お騒がせ女」というジュリアのキャッチフレーズはこれに由来する。
ジュリアのスターダム入団記者会見では、会見中に花が乱入してジュリアを挑発するひと幕があった。
(8分44秒より花のプレゼン開始 49分30秒に花が再登場、ジュリアを挑発)
そのシーンを収めたのが上の動画である。
ツカツカツカと大袈裟な足音を立てて姿を現した花がイタリア人の片親を持つジュリアに向かって、「ハーフはね、一人まででいいの。おわかり?」と突拍子もないことを言って、この二人の前哨戦の火蓋が切って落とされた。
リアリティーショーとの類似点
スターダムはエキゾチック美女のこの二人の抗争を集客の起爆剤にしようと考えていた。そのためには二人の戦いを見たいと願うファンの心を煽らなければならない。
花の乱入、挑発をジュリアが事前に知らされていたかどうかはわからない。ジュリアの隣に座ったロッシー小川は承知していたと思う。入団2年目の花が独断でこんな大胆な行動をするとは思えない。
こんなところにもプロレスとリアリティーショーとの類似点を見る。
痛快な二人のやりとり
上の動画では、木村花の挑発にジュリアも「恋愛ごっこで体なまってんじゃないの?」と応戦して、乱闘一歩手前の小競り合いが始まった。
プロレスでこんなことは日常茶飯事であり、レスラーにとってこの程度の小競り合いは挨拶代わりと言ってよい。
小競り合いが始まって、花がジュリアのジャージを剥ぎ取り、床に投げ捨てたシーンがあったが、それは奇しくもテラスハウスで小林の帽子を投げ捨てたシーンを彷彿させる。
記者会見終了後、慌ててジャージを探すジュリアに花が「そこにあるよ」と親切にも教え、今まで激しく罵り合っていた両者が仲良く(?)同じ控え室に戻るシーンも視聴者の笑いを誘った。
プロレス流の演出
しかし、キャリア2年のジュリアはまだ大物レスラーの心得を知らなかった。
入団したばかりの彼女には部下となる選手もいない。ジャージを拾って届けてくれる人は何処にもいない。威勢の良い言葉を吐いた後でキョロキョロしながらジャージを探すジュリアの間抜けな姿を見て、花は笑いを堪えるのに苦労していた。
ロッシー小川は「シングルやりたい?」と花に打診して、「やりたいに決まってる!」という返事を引き出してから「わかりました。12月24日、後楽園でジュリア対木村 花をここで決定させていただきます」とマスコミ陣に発表した。この手際の良さは如何にもプロレスといった趣がある。
明らかに二人のシングルマッチはすでに内定していた。それをすぐには発表をせず、記者会見が盛り上がったところで発表するのがプロレス流の演出である。
木村花の不運

人生経験が浅くプロレス以外の世界を知らない花にとって、プロレスファン以外にはプロレス流の演出が通じないという事実は想定外の出来事であった。

しかし、プロレスを知らない人に花とジュリアのやりとりは非常識なものにしか映らなかった。
木村花の憐れみ
そもそも入団直後のジュリアに噛みついたのは花の優しさであった。それはジュリアにスターダムでの居場所を与えるための思いやりであった。
前述の如く、アイスリボンを会社側との事前協議なしに勝手に抜け出して、待遇の良いスターダムに移籍するという業界のタブーを犯したジュリアには関係者やプロレスファンから非難が集中していた。
花との抗争で多数の客が呼べるようになれば、ジュリアの存在価値は高まり、よそ者のジュリアもスターダム内で確固たる地位を築くことができる。
花はあるインタビューでジュリアに同情しているという旨の発言をしていた。
ジュリアと違って契約上の問題は起こさなかったが、花も複数団体を渡り歩き、最後の戦いの場をスターダムに求めて入団した。岩谷のような生え抜きではないという点で花もジュリアも似たような境遇にあった。

花はそんなジュリアにかつての自分を見る思いがして、憐憫の情を抱いていた。
特に裏切り者のレッテルを貼られて世間からのバッシングに苦しむジュリアに花は気持ちの上では寄り添っていた。
生活がかかっている以上、有能な選手ほど不義理なことをしがちになる。自分が羽ばたくためには、心ならずも世の中のルールを破らなければならないこともある。
このような業界事情を何も知らない世間の人々がジュリアを必要以上に責め立てることに花は世の不条理を感じていた。
立場上、直接、本人を励ますことができない花はマスコミを通じてジュリアにエールを送ったのである。
ジュリアは花の挑発行為が自分に向けられた憐れみの発露であることを悟っていた。
SNSで花に粘着攻撃を続けた人たちは花の勇気ある犠牲的善行に気付かなかった。
花の態度や言葉遣いを反社会的なものであるとみなし、表面的な印象だけで悪人と決めつける彼らの浅はかさに、花のファンは花と苦しみを共にしていた。
リングの裏側
しかし、何か煮え切れないものが残った。
女子プロレスの世界で安定した暮らしを営むことが難しいことはすでに述べた。今までに多くの選手が会社との折り合いがつかずにリングを去っていった。
葉月もその一人であった。類稀なる運動神経を誇り、スピーディーな試合運びでファンを魅了した葉月であったが、会社とは肌が合わず引退することが決まっていた。ジュリアとの一戦は引退前の消化試合であった。
真偽のほどは定かではないが、葉月が使うある技(垂直落下式のブレーンバスター?)が危険すぎるので会社から使用禁止を言い渡され、それを葉月が拒んだのが引退の真相であるとも言われている。
ジュリアの入団がスターダムにとって高い買い物であったとすれば、社内の地殻変動は避けられそうにない。
スターダムでは、興行数はそれほど多くないが月給制を採用している。高給取りが多すぎては会社が困る。ジュリアを迎え入れるにあたって誰かを切らなければならなかった切実な事情があったと思われる。
去りゆく選手の悲しみ
「スターダムさんが望んでいるのはジュリアさんの踏み台になることやろ? なら、スターダムさんが望んどるようにしてあげる。 この試合負けます」とこの業界ではタブーとされる不穏な発言をして、ギブアップこそはしなかったが、レフェリーストップで葉月はジュリアに勝ち星を献上した。
予告通り、葉月は故意に負けたのであろうか? 真相は誰にもわからない。リングから降りて控え室に向かう葉月の後姿には形容し難い悲哀が漂っていた。
リング上で勝ち名乗りを受けたジュリアはそんな会場の空気を読んだのであろう。観客のフラストレーションを吹き飛ばすために、なんらかのパフォーマンスが必要であると感じた。
木村花とジュリアの乱闘
入団記者会見の時は花がイニシャティブをとってドラマをリードしたが、今度はジュリアが続編のドラマでイニシャティブをとる番である。
ジュリアの呼びかけに応えて花がリングインした。しばしの睨み合いの後、ジュリアが軽く花を殴り、花がジュリアに唾を吐きかけるという得意の侮辱行為を働いて、二人の乱闘が始まった。(下記動画参照)
(2分25秒からジュリアが花を挑発)
ジュリアは激しい試合をした直後である。花が本気になってジュリアに暴行を加えれば、ジュリアはたちまちKOされてしまう。しかし、花はジュリアを立てることを忘れなかった。(叩きのめすことはしなかった)

一見して二人の乱闘は激しいものに見えるが、冷静に観察すれば、両者共にノーダメージであることに気づく。時々、ひっぱたいたりもしているが、レスラーにとってはその程度の攻撃は痛くも痒くもない。
乱闘という名の宣伝
館内→館外→再び館内と移動しながら繰り広げられた二人の乱闘(パフォーマンス)の終着地点がインタビュールームであったことも笑える。
村山大値レフェリーが仲裁に入って乱闘を終わらせた後、ジュリアが必勝宣言をしたところでこの動画は終わる。
宣戦布告となった「踏み潰してやるよ、てめえのことなんか」という花の言葉が空耳となって今でも聞こえてくる・・・
またもや誤解
SNSで木村花に誹謗中傷を浴びせる人たちは、この動画にも強い嫌悪感を剥き出しにした。
小林が温厚な性格の男性であったことも災いした。花から一方的に責め続けられる小林を見て、単純な視聴者は同情したのであろう。
もしかしたら小林も反論したのかもしれない。それが編集作業でことごとくカットされた可能性がある。演出とは単に何かを仕掛けるだけではない。どのシーンを取ってどのシーンを捨てるかという判断も演出には欠かせないものとなる。
いじめの主役は女性?
SNSで木村花をバッシングをしていた人たちは書き込みの内容から見て女性が多かったように見受けられる。
花の容姿をけなすコメントなどは男性が書いたものには見えない。
花は明らかに男性受けするルックスである。恐らく男にもてない容貌も性格も悪い女性たちが人気者の花に嫉妬して書き込んだものであろう。
女性の大半はプロレスにも乱闘にも縁がない。花がジュリアといがみ合うシーンは日頃、肉体的な暴力とは無縁の生活を送る女性の目に見たくもない醜悪な光景として映り、「こんなに好戦的な女は真っ平御免」という反応を引き出してしまった。
会社に貢献した木村花
その志は実を結び、スターダムが配信するYouTube動画の再生回数は急増した。
アンチ花の人たちが花の粗探しをするために再生回数を上げたという側面もあるが、テラスハウスの良識的な視聴者からは「花ちゃんを通じて、スターダムのファンになりました」というようなコメントも数多く寄せられるようになっていた。

反省からの行動であればまだ救いがあるが、刑事告訴されるのが怖いというから呆れるばかりである。
他人に辛辣なことを言うからには、あらゆることを覚悟の上でその行為に及ぶべきである。覚悟がなければ言うべきではない。
コメントの発信に利用したYouTubeやツイッターのアカウントまで抹消した人が多いと聞く。正義をふりかざして花を「教育」した(つもりの)人が逃走中とは情けない。
大人であれば自分の行動の善悪は自分で判断すべきである。専門家に判断してもらわなければわからないとは見苦しいにもほどがある。
自分の行動の善悪すら判断できない人はSNSをやる資格がない。
それはさておき、花のお陰でスターダムの知名度は増した。花のお陰で世間に名の知られるようになったレスラーも増えた。特にジュリアは一躍有名になった。
その一方でスターダムは逸材を失った。自分の身をボロボロにして会社に貢献した花のことを思うと再び涙が止まらなくなる。
笑わせ上手な木村花
乱闘中、花とジュリアはコメディーまがいの舌戦を繰り広げている。

「何様だよ」という花の再三の口撃にジュリアが真顔で「ジュリア様だよ」と答えた時、またしても花は笑いを堪えるのに苦労した。
ギャグのセンスまで自分に似ている。笑い上戸の花でもこんな時にまさか笑うわけにもいかない。気息を整えるために一瞬、戦闘を中止した。
花はファンを笑わせることが実にうまかった。舌戦も乱闘も天真爛漫な花がやると、一所懸命に演じる姿が可愛いらしく、コアなファンは微笑んでしまう。
木村花劇場
「お笑い花劇場」は数知れず。
下の動画では、花がなんとブシロードの木谷高明オーナー(写真)にリング上でビンタを見舞うという荒唐無稽なシーンを見ることができる。
(2分14秒に花登場)
CEOの登場に全選手が背筋を伸ばして、そのスピーチに聴き入っている時、突如、花がリングに乱入して、「オマエ、何しにきたんだよ!」と組織の最高指導者をオマエ呼ばわりした上、「私の許可もなく勝手にリングに上がってよぉ」と突拍子もないことを言ったのでファンは大爆笑。
会社組織のポジションで言えば、花はまだ主任か係長の地位でしかない。CEOに対して「私の許可もなく」というのは花一流のジョークである。
そもそも何も悪いことをしていない木谷オーナーにビンタをしなければならない理由はどこにも見当たらない。しかし、観客は辻褄の合わない花の奇妙奇天烈なパフォーマンスに爆笑と拍手で応えた。
もしこれが仕組まれていない現実の出来事であれば、非常識な行動をとった花の処分は避けられない。しかし、よく見ると、花は大きなモーションでビンタする寸前にスピードを緩め、撫でるように優しく殴っている。
この事件が起こるまで木谷オーナーはプロレスのことを何も知らない真面目腐った実業家というイメージで見られていたが、この事件を境に「木谷さんは意外と面白い人だ」と従来のスターダムファンに歓迎されるに至った。
これも花の功績である。花は常に会社のことを考えて行動していた。スターダムはどれだけ花に助けられたことか。
しかし、花が自分の功績を鼻にかけることは決してなかった。
木村花の隠れた善意

しかし、会場で花への声援が減ることはなかった。花の隠れた善意をファンは全てお見通しなのである。ヒールなのにブーイングを浴びず、いつも大声援に包まれていた花の不思議な人気は愛らしいルックスのみによるものではない。さりげない優しさがファンには伝わるのである。
戦友の言葉
「お笑いビンタ事件」の後に行われた木村花VSジュリアの決戦は時間切れ引き分けに終わった。
花の死後、花のことを誰よりも可愛がっていたロッシー小川は「ジュリアとの対決はまだまだ見せたかった」とプロレスプロデューサーとしての無念を滲ませた。
花の死はスターダムに所属する全ての選手を沈痛な気持ちにさせた。花との再戦に向けてトレーニングを続けていたジュリアは自身のツイッターに独特の弔辞を寄せている。
「なあ 私の事 踏み潰すんじゃなかったのかよ」(2020年5月24日)
私はジュリアのこのコメントを目にして何度も泣いた。決して行儀の良い言葉ではない。しかし、好敵手を失った深い悲しみが見てとれる。「謹んでお悔やみ申し上げます」というようなありきたりの言葉では表現しきれない哀悼のメッセージをジュリアは花に精一杯の敬意を込めて投げかけたのであった。
一週間後のツイッターでは言葉もなく一葉の写真(下)のみを投稿している。(5月31日)
(試合後にグータッチを交わした花とジュリア)
その一週間後にはこう記している。

ジュリアはユーモアを交えて自らが味わった言い知れぬ苦悩を告白した。「どうせその辺に・・・」という語りかけに花への深い愛着が滲み出ている。人は本当に不仲な関係にある者にこのような言葉を絶対に吐かない。
ジュリアは花を挑発する時、「ジュリアのことが好きで好きでたまらない木村花」と皮肉を込めて呼びかけていた。このフレーズはファンの間で大流行した。
「花のことが好きで好きでたまらないジュリア・・・ハーフは一人でいいって言ったでしょ!」
ジュリアが5月31日にツイッターに投稿したグータッチの写真は二人の友情の証である。この瞬間に二人の胸中に去来したものは何か?
最初で最後のシングル
二人の戦いは下の動画で視聴できる。
(1分39秒より試合開始)
序盤はジュリアが一方的に攻勢であった。開戦直後、「この相手にだけは絶対に負けまい」という意地と感情のほとばしりが二人を場外戦に向かわせた。
本来はヒールの木村花が得意とする場外乱闘でジュリアが優勢になり、花は防戦一方に追い込まれた。リング内に戻ってからも新人離れしたジュリアの試合巧者ぶりと見事な技の組み立てが光った。ジュリアの勝利は目前に迫っているように見えた。
花のプロレスは精神力の強さに特長がある。満身創痍の状態になっても決して諦めない。華やかなルックスに反して、ごつい戦い方を花は好む。持ち技は決して多くない。しかし、プロレス用語でいう「心の折れない」選手である。
花は蹴りを主体とした露骨な攻撃で徐々に盛り返し、卍固めから寝技に移行する彼女の必殺技、ハイドレンジア(英語で「紫陽花」という意味)に勝負を賭けた。
花が放った一回目のハイドレンジアはリングの中央で決まりかけたので、花の逆転勝利かとも思えたが、前半戦で負ったダメージが響いて決め切れず、二回目もロープエスケープを許した。その後、攻守は一進一退を繰り返す。
この二人が戦うのに15分という時間は短すぎた。
試合後も二人はしばらくの間、揉み合っていた。両者ともにドローという結果に納得がいかなかったのであろう。
敵対している関係上、花が握手に応じるとは思えなかったが、ジュリアは「昨日の敵は今日の友」とばかりに花との握手を望んだ。それは花の懐の深さと底知れぬ強さを認めたジュリアが示した畏敬の意思表示であった。
興奮冷めやらぬ花は「余計なお世話だ」と言わんばかりにジュリアの手を思い切りはたいたが、すぐに我に返ってグーの状態で軽く触れた。
ジュリアも花に実力を認められ、きっと嬉しかったのであろう。日頃は立ち居振る舞い、言葉遣い、声色の全てにわたって強面のキャラクターを貫き通しているジュリアが不覚にも一瞬、笑みをこぼした。
二人にとってはそれは至福の瞬間であったに違いない。
戦った者同士でなければわからない友情が二人の間に芽生え始めたように見えた。その刹那、二人はレスラーであることを忘れ、青春を謳歌する普通の女の子に戻っていた・・・
踏み潰された命

ジュリアの一連のツイートに花のファンはもらい泣きした。彼らは未来のエース候補の最右翼、花とジュリアの魂と魂のぶつかり合う試合をまだまだ見たかった。
「私の事、踏み潰すんじゃなかったのかよ」
ジュリアの懊悩と悲嘆を風が運ぶ。その風に吹かれて流れる雲に花の幻影を見る。
花はジュリアを踏み潰すことなく自分自身の命を踏み潰してしまった。否、SNSで花に暴言を浴びせ続けた心無い人たちによって踏み潰されてしまった。
しかし、花は四方八方から聞こえてくる自分への悪口を耳にしながら誰にも抵抗せずにじっと耐え忍んでいた。
連日にわたって書き込まれたSNS上のえげつない言葉の暴力にも決して抗うことなく、花はじっと耐え続けた。そしてあまりにも切なく、あまりにも儚く散っていった。
さようなら
ド派手なファッション、陽気な人柄とは裏腹に、いつも表情の片隅に一抹の寂しさを漂わせていた木村花。
リング上では心で戦った花もリング外では心に傷を負うばかりで戦うことすらできなかった。元来、人と争うことが嫌いな花は人と衝突しても常に相手に花を持たせてきた。

自殺は決して肯定しない。しかし、花の場合は他殺に等しいと解釈している。
私は決して忘れない。人の目につかぬところで他人を助け、自分を犠牲にする生きざまを貫いた木村 花の高潔な人柄と優しさを。
リヴィエラ倶楽部
佐々木智親
P.S. 花との死闘を経て、ジュリアの人気は沸騰した。勢いに乗ったジュリアはシンデレラトーナメントを制し、スターダムのトップの一角に食い込んだ。豪華なシンデレラドレスを身にまとって再びリングに現れたジュリアを観客は心から祝福した。もう誰も彼女を非難することはなかった。

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彼女がリング上で見せた勇姿
凛々しくも華やかなその花は
人々の心の中で
咲き続けてゆく・・・
追記1:想像通り、テラスハウスのやらせを裏付ける情報が明るみに・・・
又、悪質な書き込みを行った人物に有罪判決が出ました。